SOUYU STICK®

KNOWLEDGE

インフレータブルSUPに必要な知識

インフレータブルSUPの特性

インフレータブル・タイプのSUPは、ポンプで空気を入れて膨らませて使用するボードです。小さくコンパクトに畳んで収納ができ、持ち運びがし易いなど大きな利便性がある反面、簡単に言えば、風船や浮き輪と同じで、岩礁や珊瑚、バラ線やコンクリートの角など鋭利なモノに触れたり刺さったりすると破れたり穴が開き破損し易いという弱点もあります。また、夏場など炎天下に放置すると、生地やパッド部分、フィンやバルブの取り付け位置などの剥離、本体の中の素材が破損したり、場合によっては膨張による破裂の恐れもあります。これは、夏場に自転車や車のタイヤが破裂するのと同じ現象です。インフレータブル・タイプのSUPは構造上により製品の強度に限界がありますので取り扱いには十分な注意が必要です。ハードな状況下での使用、上級者の求めるクォリティを100%満たす製品ではありません。ボード自体の強度やハードな自然環境下での使用に耐えるボードを求める方は、成型タイプのボードをオススメします。弊社の製品の中で、例えば、ADVENTUREやEXPEDITIONなど大きめのボードは、お子さんを乗せたり、二人乗りをする事は可能ですが、これはあくまで使用者(購入されたお客様)の自己責任においてです。基本的には全て一人乗りになります。また、いろいろな自然環境下(風や潮の流れなど)、水面のコンディションにより、漕ぎ易い日、漕ぐのが大変な日があります。これは全て自身のレベル、スキルによって違いが出ます。このボードに乗れば誰でも安全に快適に漕げる・・・というものではありません。最終的にどのボードをチョイスし、どのように遊び使用するのかは購入者が判断し、すべて自己責任になります。

SUPで漕ぐという事は

あらゆるフィールドで、SUPを使って漕ぐという事は、すべて自己責任になります。他のアクションスポーツと同じです。さらに、SUPを漕ぐという事は、漁業権や港、航路などとも関係し、法的な決まりやその場所のローカルルールなどを守らなければいけません。また、安全対策(ライフジャケットの着用や身体とボードを繋ぐリーシュの使用など)にも自己管理が必要となります。SOUYU STICK.は基本一人乗りのボードです。二人以上で乗る事やお子さんを乗せる事も全て自己責任になります。技術だけでなく、知識を増やし、経験を積み、情報収集を欠かさず、安全に楽しくSUPを漕ぎましょう。 

空気の入れかた

ボードにあるバルブ(空気挿入口)のフタを開け(画像1)、バルブ内のコック(画像2)を押し回し(押すごとに開閉が切りかわる)、コックが上がっている状態にしてから(これを忘れるとホースを抜いたときに入れた空気が抜けてしまいます)ポンプのホース先端をバルブにねじ込んで(画像3)接続します。最大空気圧はボードによって異なりますが、10〜15PSI(各ボードの挿入口に記載されているので要確認)。数字が高いほど空気圧が高く、それだけボードが硬化しますが10PSI以上になるとそれほど硬化に差は出ません。真夏の炎天下では空気の膨張によるボードの破裂や剥離が起こりやすくなりますので10PSI程度で十分使用可能です。通常より少なめでも空気の膨張で気圧が高くなりますので、炎天下での長時間の放置はしないでください。ゲレンデ(使用している現場)では、水をかける、水につけておく、日陰に置くなどをしましょう。ポンプに付いているゲージを見ながら数値を確認し空気を入れますが、このゲージはあくまで目安です。まず、ダブルアクションに設定し(画像4・5/レバー、ボタン、ネジタイプが有り)、ハンドルの押し引きどちらでも空気を注入できる状態でポンピングします。ダブルアクションでの押し引きがきつくなってきたらシングルアクション(ハンドルを押す時のみで注入するモード)に変更し、適正数値までポンピングします。空気を抜くときは、空気挿入バルブのフタを開け、コックを押し回せばロックし抜ける状態になります。ボードのノーズ側から空気を抜きながら畳んでいきましょう。大きいボードは空気が抜けにくく、畳みにくい事がありますが、ホースを排気口側に付け替えれば(画像6)ポンピングする事で空気を抜く事ができ、ボードを畳み易くなります。

バルブの締め付け

空気漏れの可能性があると感じた時は、まずバルブ周辺や生地の接合部分、ハンドルなどパーツが取り付けられている箇所からチェックをしましょう。バルブを締め付ける専用のレンチを付属しています。このレンチを使ってバルブの締め付け作業を定期的に行ってください。新品時に最初に空気を入れた時に必ずこのバルブの締め付けがしっかりされているか確認をお願いします。

保管

真夏の暑い時期などは、目一杯空気が入った状態で放置すると空気の膨張による破裂の原因になります(前述の「空気の入れ方」を参照)。気温が高い時は、炎天下にボードを放置せず、空気を抜いて日陰に置く、畳んで家屋内にしまうなどをしてください。ボードをたたむ時は、無理やりきつく巻き上げるのはやめましょう。折れ目から破損、エア漏れの原因になります。保管スペースに余裕があるのなら、広げたまま、もしくは軽く巻き上げての保管が理想です。日の当たらない、風通しの良い場所で保管しましょう。バッグに詰めたまま長期保管するのも劣化に繋がりますので、たまに出して広げ、エアを入れ膨らませてみましょう(少なくとも2〜3か月毎)。エアを入れたまま保管する場合は、面倒でも使用後に軽くエアを抜き、使用前に再度エアを入れるようにしましょう。

手入れ

使用後は、海水、淡水にかかわらず、ボード、パドル、リーシュ、フィンなどすべてのパーツを真水で洗い流しましょう。その後、からぶき、もしくは日の当たらないところで十分に乾かしてから折り畳み、バッグに詰めましょう。もちろん、フィールドで一度折り畳みバッグに入れて持ち帰った後も同じ工程後に保管してください。使用したままの状態で保管すると製品が劣化する原因になります。特にパドル接続パーツやアジャスターのネジなど金属部分が腐食してしまわないように、使用後はしっかり洗浄した後乾燥させ、 防錆潤滑剤を塗布する事で腐食を軽減する事ができます。

使用の前後にネジ部分の確認を

使用の前にはパドルや、フィンクリップなど、全てのネジ部分の確認をし、ネジ、ナットがついているかどうか、緩んでいないかどうかチェックをし、必要な場合は六角レンチで追い締めをしてください。ただし六角レンチは付属していませんので各人でご用意ください。次回フィールドに行った時に紛失していたという事が無いように終了後も片付けながら確認をする事が大切です。

フィンの固定について(GRIフィン/AIR7フィン)

GRIフィンの固定はボックス後部のレバーを押す事で行います(GRIフィン)。無理に力を入れるとレバーの破損に繋がるので注意が必要です。AIR7フィンは専用のネジでフィンを固定します。どちらのフィンも漕ぎ始めた後も休憩時などにフィンがきちんと固定されているか確認をしましょう。砂や塩がたまると脱着がし難くなるので使用後は念入りに洗い流しましょう。

エア漏れ確認と修理

エア漏れ箇所を確認する際は、石鹸水を入れたスプレー式のボトル(霧吹きなど)があると便利ですが、容器に石鹸水を入れて筆などでなぞっても確認できます。エア漏れ箇所はブクブクと泡が出ます。小さい穴なら付属のリペアキットを使って修理が可能です。写真の手順(エア漏れ箇所を探す→印を付ける→水気、油気を取り軽くサンドペーパーで擦る→傷の箇所に合わせて生地をカットし、市販のPVC素材対応のボンドを塗って貼る)で修正後は、少なくとも12時間以上は乾かしてください。接着面やバルブなど大きなエア漏れの場合は専門のリペアが必要になります。修理について不明な点がある場合は、販売店にお問い合わせ、ご相談ください。剥離(インフレータブル SUPに関しては水ぶくれのような症状)に関しては、生地の貼り合わせ箇所、フィンやバルブなどの接合箇所、デッキのパッドなど接着箇所に出る事があります。これは、基本的に、炎天下に放置した際など高温になった時に起こり易くなります。ボードの取り扱いには十分ご注意ください。 

ドローコードとDリング

各ボードのコンセプトに応じて装備されているドローコードとDリングは、ドライパックに入れた小物やライトキャンプグッズ、釣り道具などをボードに積載し固定する際に便利なアイテムです。写真のように固定方法を変化させる事でランガンボックスやクーラーボックスなどもしっかり固定可能です。 

補償について

お客様がご購入後、使用する前に破損部分や不良箇所が発見された場合のみ保証の対象になります。弊社も出荷時に確認をしておりますが、ご購入後すぐに一度空気を入れて確認ください。使用後に関しては基本的に交換保証対象外になりますのでご注意、ご了承ください。もちろん原因や状況によっては弊社で調査をし対応いたします。その際は、ご購入をした販売店にお問い合わせください。SUPで、海や川、湖を漕ぎだす事は、サーフィンやウインドサーフィン、カヤックなど他のマリン・アクションスポーツと同じくお客様の自己責任となります。お客様自身で、安全対策(ライフジャケットの着用など)、保険の加入や使用する各ギアの管理を行なってください。その他、SUPをする際の安全対策や知識については、オフィシャルホームページ(https://souyustick.com)、ユーザーカタログ、製品に付属した説明書カードにてご確認をお願い致します。